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NO.10  奈良先端科学技術大学院大学 凝縮系物性学 大門 寛

日時: 2009.03.16 20:29

[分野・研究室名称] 奈良先端科学技術大学院大学・物質創成科学研究科・物質創成科学専攻・凝縮系物性学講座 大門 寛 教授
[研究内容紹介]
当研究室では、固体表面における原子やナノレベルでの物性を研究している。物質はナノメートル以下のサイズになると、通常とは異なる性質を示すようになる。それらは原子レベルで自由に組み立てられる新しい微小物質であり、省資源・省エネルギー・元素戦略・ナノテクノロジーに必須な新材料である。二次元光電子分光器(DIANA)や世界最大の超高真空複合解析システムなどオンリーワンの装置が稼働しており、新奇な電気伝導度や磁性を示す表面物質の原子構造や電子構造を総合的に詳しく研究することが可能なのは世界でも当講座だけである。
原子構造解析には、文部科学大臣表彰などを受賞した「原子配列の立体写真法」、走査トンネル顕微鏡(STM)、反射高速電子回折(RHEED)、光電子回折・ホログラフィーなどを駆使している。電子状態解析には、DIANAを用いた「エネルギーバンドやフェルミ面の3次元マッピング」、「バンドを構成している電子軌道の解析」、また超高分解能分析器SES2002を用いた「ホールサブバンドの直接観測」などのユニークな研究を行っている。SPring-8や立命館大学SRセンターなどの放射光を用いることも特徴である。結晶表面での低分子の吸着・分解過程の研究は、STM、AES、LEED、TPDなどで原子レベルで総合的に調べている。また、広角対物レンズ立体視光電子顕微鏡の開発や、原子層ごとの磁性や電子状態の研究ができる「回折分光」の開発など、新装置・新手法の開発も盛んである。
[代表研究成果] 
1. Atomic-Layer Resolved Magnetic and Electronic Structure Analysis of Ni Thin Film on a Cu(001) Surface by Diffraction Spectroscopy,
F. Matsui, and H.Daimon et al. Phys. Rev. Lett. 100, April (2008) 207201.
2. Stereoscopic Microscopy of Atomic Arrangement by Circularly Polarized-Light Photoelectron Diffraction,
H. Daimon, Phys. Rev. Lett. 86, 2034-2037, March (2001).
3. Iron silicides grown by solid phase epitaxy on a Si(111) surface: Schematic phase diagram,
K. Kataoka, and H. Daimon et al. Phys. Rev. B 74, 155406, October (2006).
4. Atomic-orbital analysis of the Cu Fermi surface by two-dimensional photoelectron spectroscopy,
F. Matsui, and H. Daimon. Phys. Rev. B 72, 195417-1-5, November (2005).
5. Visualization of in-plane dispersion of hole subbands by photoelectron spectroscopy,
S. Nishino and H. Daimon,et al. Phys. Rev. Lett. 94, 037401-1-4, January (2005).
[大学院生へのメッセージ] 研究者・高度技術者になろうという意識の高い人を求めている。そのために、実験以外にも習得しなければいけないことを教育している。知識を深めるための積極的な勉強、独創性の鍛錬、実験技術を高めるための工作・制御・データ解析などの技術の習得、研究室の仲間との協調性、などである。卒業までに何か一つ装置の改良や作製をさせるようにしている。セミナーや輪講でシステム的に教える他に、スタッフが日常的に教育している。
 研究室の中だけではなく、学内外の研究者との交流も大切である。いくつかの学外の研究者とは共同研究を行っており、SPring-8、立命館大学SRセンターなどの放射光共同利用施設や、諸外国にも積極的に行かせている。英語に慣れるために、セミナーでは英語論文の発表の他に報告も英語で書かせている。
[研究室訪問について] 研究室訪問は随時受け付けている。メールで問い合わせて予約すること。
[大学院生の修学・就労について] 研究室の休日:土日、祝日、盆、正月。アルバイト:可能 社会人大学院生:可能。社会人の博士後期課程入学も歓迎しています。
[分野ホームページアドレス] http://mswebs.naist.jp/LABs/daimon/index-j.html
[連絡先メールアドレス:担当]  daimon@ms.naist.jp
[その他] 論文発表がいくつかある実績ある社会人は、一年で博士後期課程を短期修了できる制度もあり、歓迎しています。

NO.9  京都教育大学大学院教育学研究科理科教育専修物理教育分野沖花研究室

日時: 2008.11.05 18:06

[分野・研究室名称]
京都教育大学大学院 教育学研究科 理科教育専修物理教育分野 沖花研究室
[研究内容紹介]
 本研究室では小中高理科物理分野を中心に教材開発や授業実践を行っています。
1.概念地図法を使った学習者の概念理解・各種調査と分析
 学習者は各自様々な既有概念を持っています。学習によって新しい概念が持ち込まれるとき,各自は既有概念と何らかのリンクを行うことによって「わかった」という納得・理解が生まれます。わからないというのはそういう既有概念とうまくつながらないで困っている状況だと考えています。ですから教授者がおもしろいと思っても学習者が必ずしもそうは思わないのです。学習者の実態を様々な方法でs探り教授法を考えます。
2.わかるための教授法・教材開発
 様々な理科のふしぎが児童・生徒にとって面白いだけでなくわかる小中高校理科(物理)分野の授業開発を研究します。そのためには生徒がわからない理由を探る必要があります。作成した教材や授業法は附属学校で実践します。
[代表研究成果]
・中学校理科「力学」分野における概念地図法の適用,沖花彰,理科教育学研究,47(2006)pp.7-14
・理科と体育を融合した新しいカリキュラム,沖花彰,近畿の物理教育,12(2006)pp.6-11
・くぎを使って磁界を見る教材の開発,沖花彰・兼泰子,京都教育大学紀要,113(2008)pp.57-64
[大学院生へのメッセージ]
 分からない生徒に如何に分かりやすく教えることができるか,これが教師の力量です。
[研究室訪問について]
 随時可能です。ただし事前にメールでお知らせ下さい。
[大学院生の修学・就労について]
アルバイトは可能です。現職の学校教員など社会人の方も院生として受け入れています。
[分野ホームページアドレス] 
http://natsci.kyokyo-u.ac.jp/~okihana/inada/top.html
研究室のHPをアップしています。是非ご覧下さい。
[連絡先メールアドレス:担当] 
 okihana@kyokyo-u.ac.jp

NO.8  京都府立大学大学院生命環境科学研究科遺伝子工学研究室 教授 佐藤茂

日時: 2008.11.04 10:53

[分野・研究室名称]
京都府立大学大学院生命環境科学研究科 応用生命科学専攻 遺伝子工学研究室 教授 佐藤茂
[研究内容紹介]
本研究室では高等植物を対象に,植物の生長,開花,種子形成,環境への適応などの重要な現象を司る遺伝子を単離し,その機能解析や発現調節機構の解析を行っています.また,遺伝子工学的手法を用いることで, それらの重要遺伝子を利用した付加価値の高い植物の育成や, 植物による有用物質生産システムの確立などの応用的な研究も目指しています.
主な研究テーマ:
・園芸花きの開花・老化の分子機構とエチレンの作用機構の解析・イネ種子形成の分子機構と貯蔵タンパク質集積機構の解析・植物の環境ストレス耐性に関わる分子機構・有用遺伝子を発現する形質転換植物の作出と解析・短伐期ヤナギ林の育成による木質バイオマスの生産と利用
[代表研究成果]
1) Nochi, T. et al. (2007) Rice-based mucosal vaccine as a new global strategy for cold-chain and needle-free vaccination. Proceedings of the National Academy of Sciences, USA, 104: 10986-10991
2) Harada, T. et al. (2007) Anoxia-enhanced expression of genes isolated by suppression subtractive hybridization from pondweed (Potamogeton distinctus A. Benn.) turions. Planta, 226: 1041-1052
3) Masumura, T. et al. (2006) Production of biologically active human interferon-alpha in transgenic rice. Plant Biotechnology 23: 91-97
4) Narumi, T. et al. (2005) Transformation of chrysanthemum with mutated ethylene receptor genes: mDG-ERS1 transgenes conferring reduced ethylene sensitivity and characterization of the transformants. Postharvest Biology and Technology 37: 101-110
5) Tsukamoto, S. et al. (2005) A novel cis-element that is responsive to oxidative stress regulates three antioxidant defense genes in rice. Plant Physiology. 137: 317-327
[大学院生へのメッセージ]
遺伝子工学研究室では,高等植物を用いた重要遺伝子の機能解析,付加価値の高い植物の作出,有用物質生産システムの確立などの研究に対し,興味を持って取り組む人材を求めています.出身学部・学科は問いません.生物系,農学系を問わず,植物の遺伝子研究に興味がある方を歓迎します.大学院入学後に,分子生物学の基本的な技法について学ぶことができます.
[研究室訪問について] 訪問時期/随時, 訪問予約/要
[大学院生の修学・就労について]
研究室の休日/土日祝, アルバイト/可能, 社会人大学院生/可能
[分野ホームページアドレス]
http://www2.kpu.ac.jp/life_environ/genetic_eng/index.html
[連絡先メールアドレス:担当] ssatoh@kpu.ac.jp 担当:佐藤茂
[その他]本研究室は, 京都府立大学・大学院生命環境科学研究科に所属すると同時に京都府農業資源研究センター・基礎研究部を併任しています. 研究活動および学部専攻生・大学院生の教育指導を, 同センター(京阪奈学研都市に位置する)にて行っています.本研究室では、国の研究機関, 民間企業, 他大学等との共同研究を盛んに行っています.それらの研究成果は京都府, 農林水産省, 企業等における応用研究に役立っています.

NO.7  和歌山県立医科大学 医学部 生理学第2講座 教授 前田正信

日時: 2008.10.17 19:48

[分野・研究室名称] 和歌山県立医科大学・医学部・生理学第2講座(大学院・医学研究科・構造機能医学専攻・形態機能医学領域・統合分子生理学)教授 前田正信
[研究内容紹介] 主として分子生物学を生理学の中に応用した研究を行なおうとしている。統合機能を研究していてもその分子機構にも考えが及ぶ、分子機構を研究していてもそれがどういう統合機能を発揮するかも考える。「統合から分子を見る目」「分子から統合を見る目」の両方の幅広さをもった研究を目標として研究を行っている。そして、脳へのタンパク質や遺伝子導入による様々な病気のタンパク質治療といった夢を追っている。具体的には、1.中枢性循環調節の研究:様々な新規ペプチドを脳へ微量注入することによる循環変化の観察、2.脳・心臓へタンパク質を導入した時の生体機能の変化の観察、3.本態性高血圧のメカニズム、4.概日リズムと肥満、等。
[国際学会主催]  Satellite Symposium of the 5th Congress of theInternational Society for Autonomic Neuroscience (ISAN 2007) --- NewInsights into Central Control Mechanisms of Circulation ---会長(2007年10月3日)、於 ホテルグランヴィア和歌山
[代表研究成果] 
1. 前田正信(監訳)Siegel A, Sapru HN(著):エッセンシャル神経科学、丸善, 2008, 574頁
2. Maeda M, et al. (Guest Editors) :Special Issue “New Insights into Central Control Mechanisms of Circulation” Autonomic Neuroscience: Basic & Clinical, 2008. in press
3. Maeda M, et al.: The Sympathoexcitatory Pathway from the CVL to the RVL for Controlling Brain Vessels. Tzu Chi Ned J, 2008, in press (Invited Review)
4. Maeda M: Chapter 11, Regulation of local blood flows by the cardiovascular center and new strategy for central regulation of circulation. In Central mechanisms of cardiovascular regulation. Transworld Research Network, India, 2007, pp. 173-193. (Invited paper, Review book)
5. その他、原著多数。
[大学院生へのメッセージ] 研究を好きになり、研究に情熱を持ち、研究室で汗を流し、努力すれば将来は明るい。
[研究室訪問について] 訪問予約要、メール: masanobu@wakayama-med.ac.jpまたは電話: 073-441-0623
[大学院生の修学・就労について] 社会人大学院生は修士課程も博士課程も可能(2名在籍中)。アルバイトは研究に支障がでない程度で可能。
[分野ホームページアドレス]
http://www.wakayama-med.ac.jp/dept/igakubu/160414/index.html
http://www.wakayama-med.ac.jp/english/english/syozoku/seiri2/Physiology2.html
http://read.jst.go.jp/, http://read.jst.go.jp/index_e.html
[連絡先メールアドレス:担当] masanobu@wakayama-med.ac.jp:前田正信
[その他] 一生懸命努力しない人間に、人生の本当の喜び・幸福感は得られない。

NO.5  信州大学大学院 教育学研究科(兼任 医学研究科) 教授 寺沢宏次

日時: 2008.10.12 21:16

[分野・研究室名称] 信州大学教育学部大学院・教育学研究科・学校教育専攻・保健体育専修 
兼任:信州大学医学部大学院・医学研究科(博士課程)・加齢適応医科学系独立専攻・健康教育心理学 教授 寺沢宏次
[研究内容紹介] 大脳生理学を基礎とし、子どもの「脳」の発達への影響を研究している。掃除機、洗濯機やテレビ、テレビゲームなどの電化製品の進出により、プロセスなく結果がすぐに出る便利な現代社会の背景により、子どもの脳の発達は、遅れている可能性がある。この状況を改善していく方法として、運動とコミュニケーションが有効的であることがデータにより示唆されている。さらに、高齢者を対象とした健康スポーツの心理学的効果を研究し、世代を超えた地域コミュニティ育成のための健康スポーツの有用性を追求している。
[代表研究成果] 1.メンタルリリース:寺沢宏次,ほおずき書籍,2005年,A6,全170頁, 2.子どもの脳は蝕まれている:寺沢宏次,ほおずき書籍,2006年,A6,全146頁, 3. 輝いて生きるためのウェルネス:寺沢宏次他16名, ほおずき書籍,2006年,A4,全87頁, 4.Study of the Relationship Between Muscle Quantity, Balance and the Brain Function:Koji Terasawa.,Keisuke Nakade.,Masao Okuhara.,Koki Nakajima.,Satomi Fujimori.,Hiroshi Miura.,Takuya Har.,Tomio Matsumura.,Saiki Terasawa.,Akitaka Yanagisawa,7th World Congress on Aging and Physical Activity,2008,pp176-177, 5.Effects of walking on physical function, blood and GO/NO-GO tasks:Koji Terasawa.,Tomio Matsumura.,Keisuke Nakede.,Kikunori Shinohara.,Satomi Fujimori.,Fumihito Sasamori.,Saiki Terasawa.,Hiroshi Miura.,Akitaka Yanagisawa.,Kouki Nakajima.,Masao Okuhara.,Toshie Kobayashi., Zhang Yong., Naoko Hirota.,Shizuko Amaiwa.,Soutetsu Katayama, The Asia-Pacific Conference on Mind, Brain and Education,2008
[大学院生へのメッセージ] 自ら考え、可能性を信じて研究していくことが大切
[研究室訪問について] 訪問予約要、メール: kterasa@shinshu-u.ac.jpまたは電話:026-238-4213
[大学院生の修学・就労について] 研究室の休日は授業と同様土日、アルバイトは研究に支障がでない程度で可能、社会人大学院生は医学部博士課程のみ可能
[分野ホームページアドレス] http://www.geocities.jp/terasawakoji/
[連絡先メールアドレス:担当] 寺沢宏次てらさわこうじ:kterasa@shinshu-u.ac.jp
[その他] 将来、子どもや高齢者にかかわっていきたいという熱い思いの人をお待ちしております

NO.4  東京医科歯科大学 難治疾患研究所 分子細胞生物学分野 教授 澁谷浩司

日時: 2008.10.12 12:16

[分野・研究室名称]
東京医科歯科大学大学院 生命情報科学教育部 バイオ情報学専攻 遺伝子発現制御学分野 分子細胞生物学教室
東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 器官システム制御学系 細胞機能調節学分野
(東京医科歯科大学 難治疾患研究所 先端分子医学研究部門 分子細胞生物学分野)
教授 澁谷浩司
[研究内容紹介]
細胞の運命決定は、細胞外に存在する様々なシグナルを個々の細胞が細胞内シグナル伝達を介して認識しそれに適した応答を選択することによって行われている.また、細胞内シグナル伝達経路の異常が成体にける疾患の要因となりうる事も明らかにされている.つまり、発生過程におけるシグナル伝達経路の理解が、発癌を含めた種々の疾患の発症機構を明らかにする事にもつながると考えられる。我々は発生過程の細胞の運命決定において重要な役割を担っている細胞外シグナル因子、特にWntおよびTGF-βファミリーに注目し、それらの因子によって引き起こされる細胞内シグナル伝達経路の解析を行っている.具体的にはWntおよびTGF-βシグナルに関わる分子群の分子生物学、生化学的な単離と培養細胞系やモデル生物としてXenopusやショウジョウバエを用いた機能解析を進めている。
[代表研究成果] 
Satoh, K. et al. (2007). NLK-MEF2A signaling regulates anterior formation in Xenopus development. Mol. Cell. Biol. 27, 7623-7630.
Yamada, M. et al. (2006). NARF, an Nemo-like kinase (NLK)-associated Ring finger protein regulates the ubiquitylation and degradation of T cell factor/Lymphoid enhancer factor (TCF/LEF). J. Biol. Chem. 281, 20749-20760.
Moriguchi, T. et al. (2005). WNK1 regulates phosphorylation of cation-chloride-coupled cotransporters via the STE20-related kinases, SPAK and OSR1. J. Biol. Chem. 280, 42685-42693.
Ohkawara, B. et al. (2004). Role of the TAK1-NLK-STAT3 pathway in TGF-b-mediated mesoderm induction. Genes Dev. 18, 381-386.
Nishita, M. et al. (2000). Interaction between Wnt and TGF-b signalling pathways during formation of Spemannユs organizer. Nature 403, 781-785.
[大学院生へのメッセージ]
研究の喜びを知ってもらいたい。
[研究室訪問について]
随時受け付けています。メールで連絡してください。
[分野ホームページアドレス]  http://www.tmd.ac.jp/mri/mri-mcb/index_j.html
[連絡先メールアドレス:担当]
shibuya.mcb@mri.tmd.ac.jp : 澁谷浩司

NO.3  名古屋大学大学院・生命農学研究科・生命共生学分野 高倍鉄子 教授

日時: 2008.10.10 11:32

[分野・研究室名称] 名古屋大学大学院・生命農学研究科・生物圏資源学専攻・生命共生学分野 高倍鉄子 教授
[研究内容紹介] 植物の耐塩性および耐乾燥性機構の解明〜植物の耐性強化に向けて
1980年代に入って、アジア、湾岸地域、アフリカ、アメリカ等で熱帯林を伐採したり、過放牧で地表面を覆っていた植物がなくなり、乾燥が進み、砂漠化という現象が世界中で報告されるようになった。また、乾燥した土地で農業に水を多量に使うと地中の塩を溶かして地表面に塩の蓄積がおこり(図1)、農業が出来ない土地が拡大した。私たちはこれを塩砂漠と呼んでいる。単なる乾燥なら水をどこかから持ってきて、灌漑を行えばよいが、塩分の集積はさらにやっかいである。
 塩は浸透圧ストレスやイオンストレスとなって植物の生育を阻害し、ひどい場合は枯らす(図2)。私たちは自然界で塩分濃度の高いところで生育している植物が浸透圧の調節と酵素や膜の安定化のために蓄積している、グリシンベタインという化合物(アミノ酸のグリシンのNにメチル基が3個ついたもの)に着目して研究を行ってきた(図3上)。塩害に非常に弱いイネに外から微量のグリシンベタインを添加すると耐塩性が向上するという知見も得た(図3下)。
 以上の知見から、植物のグリシンベタイン合成経路をまず明らかにしようとした。先行研究としてアカザ科(ホウレンソウやアッケシ草)では、グリシンベタインは葉緑体で合成されることが報告された。私たちはイネ科のオオムギを材料として研究を行った結果、サイトソルで合成されるのではと予想される知見をこれまでに得てきている(図4)。植物の種によって、グリシンベタインを合成する細胞内の場所が異なるのは不思議である。さらにオオムギのどの組織で合成しているのかをしらべたところ、葉の導管付近の柔組織で合成されていることが明らかになった(図5)。導管は植物が水を運ぶ重要な組織であり、重要な組織を重点的に守ることが判明した。最初私たちは光合成をするどの細胞でも蓄積しているのではと漠然と考えてきたが、植物はしっかり節約してストレスに対応する様子が伺えて感銘を受けた。その他にも塩を細胞内に極力入れないようにする新奇遺伝子の機能解析(図6)、グリシンベタイン合成の前段階でおこるメチル化反応に関与する遺伝子の機能解析の研究(図7)、死海で生育する藍藻の遺伝子を花粉をつくらないポプラに導入し、塩と乾燥ストレスに強いポプラを作出した(図8)。このポプラは中国やモンゴルの砂漠化に歯止めをかける目的で作出したものである。
 最近の非常に暑い日本の夏を考えると砂漠化や塩砂漠化も起きても不思議ではなくなったと思うのは私の勝手な思い込みなのであろうか? 事実、日本には約300種の絶滅危惧樹木があることが報告されている。静かに砂漠化が忍び寄っているのかもしれない。
[大学院生へのメッセージ] ホームページを参照ください
[研究室訪問について] ホームページを参照の上、メールにて問い合わせください 
[分野ホームページアドレス]  http://www.agr.nagoya-u.ac.jp/~symbiosis/
[連絡先メールアドレス:担当]  tptakabe@agr.nagoya-u.ac.jp 

NO.2  千葉大学大学院園芸学研究科 果樹研究室 教授 近藤 悟 

日時: 2008.10.06 18:29

[分野・研究室名称]  千葉大学大学院園芸学研究科 果樹研究室 教授 近藤 悟 
[研究内容紹介]
1:果実の発育(細胞壁崩壊、着色色素アントシアニン合成、香気成分合成など)における生理活性物質の役割、とくに成熟制御に関わるアブシシン酸、ジャスモン酸、エチレンのクロストークの解析を、ガスクロマトグラフィーマススペクトロメトリー(GC/MS)などの機器分析、生理活性物質代謝酵素の遺伝子の発現解析の面から研究している。
2:低温、乾燥、高塩、紫外線など環境ストレスが、果樹および果実の生理活性物質および活性酸素(フリーラジカル)産生の動態に及ぼす影響を検討している。
3:果樹の花芽分化誘導に関連する生理活性物質の動態の解析を高速液体クロマトグラフィーマススペクトロメトリー(LC/MS)など機器分析を通じて解析している。さらに、花芽形成関連遺伝子の発現への影響を解析する。
4:果実の機能性(抗酸化活性)および抗酸化物質(ポリフェノール、カロテノイド、ビタミン等)の産生と環境要因の関わりを検討している。

[代表研究成果] 
1) Ziosi, V., S. Kondo, G. Costa, and P. Torrigiani. Jasmonate-induced transcriptional changes suggest a negative interference with thr ripening syndrome in peach fruit. J. Exp. Bot. 59:563-573.2008.
2) Kondo, S. Chilling-related browning of rambutan. Stewart Postharvest Review. 6.2:1-7. Online ISSN: 1945-9656. 2007.
3) Yoshikawa, H. C. Honda and S. Kondo. Effect of low-temperature stress on abscisic acid, jasmonates, and polyamines in apples. Plant Growth Regul. 52: 199-206. 2007. 
4) Kondo, S., H. Yamada, and S. Setha. Effects of jamonates differed at fruit ripening stages on 1-aminocyclopropane-1-carboxylate (ACC) synthase and ACC oxidase gene expression in pears. J. Amer. Soc. Hort. Sci. 132: 120-125. 2007.
5) Kondo, S., Isuzugawa, L. Kobayashi, and J. Mattheis. 2006. Aroma volatile emission and expression of 1-aminocyclopropane-1-caboxylate (ACC) synthase and ACC oxidase genes in pears treated with 2,4-DP. Postharvest Biol. Technol. 41: 22-31.

[大学院生へのメッセージ]
 本研究室では果樹の栽培生理に関する研究を、生理活性物質との関連を主体に、GC/MSおよびLC/MS等の分析機器および遺伝子発現による解析から行っています。大学院生は実験圃場での栽培、実験室での解析に日々がんばっています。千葉大学大学院園芸学研究科はJR日暮里駅から25分のJR常磐線、東京メトロ千代田線、および新京成線の松戸駅から徒歩15分の場所にあります。

[研究室訪問について] メール等であらかじめ連絡の上、お越しください。

[大学院生の修学・就労について] 本研究室では社会人大学院生も受け入れています。
[分野ホームページアドレス]  http://www.chiba-u.ac.jp/
[連絡先メールアドレス] s-kondo@faculty.chiba-u.jp

10/6 2008

NO.1  研究室紹介について

日時: 2008.10.04 20:26
名前: 管理人 school@e-scientist.net

この掲示板では、全国の理系大学・大学院の研究室・研究内容の紹介したいと思います。
最近の科学の進歩は目覚ましく、国立・私立・都市部・地方を問わず、ユニークで先端的な研究が各所の研究室で行われています。しかし、それら各研究室独自の内容を知るには専門誌を読むか各大学の研究室ホームページを探し当てるしかありません。
この掲示板の趣旨は、これから大学・大学院進学を考える学生と自らの研究に興味を持った意欲的な学部生・院生の獲得を望む研究室主催者とのマッチングができるような情報板になればということです。

情報の掲示・書き込みは管理人のみ可能ですので、各研究室を主宰される方からの情報提供はschool@e-scientist.netまでメールでお願いします。

トピック一覧

10. 奈良先端科学技術大学院大学 凝縮系物性学 大門 寛
9. 京都教育大学大学院教育学研究科理科教育専修物理教育分野沖花研究室
8. 京都府立大学大学院生命環境科学研究科遺伝子工学研究室 教授 佐藤茂
7. 和歌山県立医科大学 医学部 生理学第2講座 教授 前田正信
5. 信州大学大学院 教育学研究科(兼任 医学研究科) 教授 寺沢宏次
4. 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 分子細胞生物学分野 教授 澁谷浩司
3. 名古屋大学大学院・生命農学研究科・生命共生学分野 高倍鉄子 教授
2. 千葉大学大学院園芸学研究科 果樹研究室 教授 近藤 悟 
1. 研究室紹介について
No. PASS
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